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きょうは、久しぶりに短編の童話を書いたので、ご紹介します。
多くの人が一度は経験したことがあるだろう、野良猫との出会いと別れのメランコリーです。



「黒猫」

どこからまぎれこんだのか、黒猫の子どもが、庭の生垣のたもとに座っていました。
青い目を光らせて、庭に出た私を、じっと見上げているので、何だか少し、気味が悪い気がしました。
「子猫、どこからきたの。帰るところあるの。ここに住み着くつもりなの。」
私は、たわむれに、話しかけてみました。
すると、子猫が言うには、
「見てるだけだよ。」
という事でした。
私は、ちょっとがっかりして、「そう。」と言うと、後ずさりして、ゆっくり縁側に腰掛けました。
「何にもしないの。」
子猫が聞くので、私は、「生垣の、せん定をしようと思うよ。」と答えて、しまったと思いました。
案の定、子猫は、
「じゃあ、さよなら。」
と言って、引きとめる暇もなく、生垣の向こうに行ってしまいました。
私はせん定ばさみを、むなしく開いたり閉じたりしながら、
「前にもこんな事があったのだ。素直に、しばらく一緒にいておくれと頼めばよかったのだ。」
と思いました。

おしまい

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【新作童話】 黒猫 (挿絵あり)|Kobitoのお絵描きブログ
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