制作中の童話、「小さな幸せ」の3枚目の挿絵を描きはじめたので、下絵を公開します。
お絵描きが好きな人に、一つアドバイスするとしたら、何の絵を描くにしても、まず実物(もしくは写真)を確認しながら描いた方が良いという事です。
この下絵も、コナラの木(冬の木)と、ムラサキシジミの写真を見ながら描き進めましたが、100%記憶を頼りにした場合より、それぞれの特徴が観る側に伝わりやすくなったのではないかと思います。
ただし、100%写真の通りに描くのも、面倒だし、面白くないと思うので、いくつかの特徴をつかんだら、後は自分の好きなように描く、という感じでまとめると、最終的には自分にとっても、観る人にとっても気持ちの良い仕上がりになって来ると思います。

倒れたコナラ ホワイトカラー縮小

線だけの下絵だと、分かりにくいかもしれませんが、土手が崩れて、コナラの木が、河原の方へ倒れている様子を、上空から見ているという構図です。右上に、蝶のムラサキシジミと、ありんこのジョーとトニが居ます。これまでの挿絵は、登場人物を大きく描く構図だったので、遠景の構図の絵を見ると、新鮮に映るかもしれないですね。



コナラの木色鉛筆 ホワイトカラー縮小

今回は、絵の具で塗る前に、色鉛筆で補助的な色付けをしておくことにしました。広い風景の絵は、人物画に比べて退屈になりがちなので、見栄えがするように、工夫をしてあげると良いと思います。
物語も、また少し考えてみたので、良かったら絵と一緒にお楽しみ下さい☆


逆さまになったコナラの木は、近くに行くと、ジョーが思っていたよりもずっと大きいと分かりました。
ムラサキシジミは、ジョーとトニを、コナラの木の、ごくごつした幹の上に下ろすと、うんと背伸びをしながら、「さあ、ここにお前たちの幸せがあるよ。」
と言いました。
ジョーは、すぐにあたりを見回して、幸せを探しはじめました。
トニもようやく、つぶっていた目をあけて、ジョーといっしょに、幹のくぼみや、こぶの後ろをのぞいて歩きました。
ムラサキシジミが、
「幸せの入り口は、木の高い所にあったよ。」
と言ったので、トニは、幹の高い方へ登ろうとしましたが、ジョーが、「そっちは木の根っこだよ。この木逆さまなんだ。」と言ったので、トニはかけ戻って、ジョーと一緒に、でこぼこした皮を乗り越えて、こずえの方へ下って行きました。
しばらく歩くと、幹に、大きなほらが、ぽっかり空いているのが、見えてきました。
「大きな幸せの入り口だねえ。」
トニが、ジョーの後ろから嬉しそうに言いました。でも、ほらのふちに着くと、底が見えないほど深かったので、トニは、小声で、
「真っ暗。」
と言いました。
「このほらの中を探すんだよ。おまえ達の幸せが、きっとたくさん見つかるよ。」
足の遅いムラサキシジミが、やっと二人に追い付いて、息を切らせながら言いました。



つづく


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童話イラスト「小さな幸せ3」下絵|Kobitoのお絵描きブログ