ハロウィンの当日は10月31日です。ですが、今日は、ハロウィンがテーマのイラストが描き上がったので、ちょっと早めにご紹介しようと思います。

イラストの主人公は、去年のハロウィンから登場した、ベビージャックというオリジナルキャラクターです。(ハロウィンの時しか描かないので、年一回の貴重な出番です。)
今回も、イラストに添える短い物語を書いてみたので、絵と照らし合わせながらお楽しみ下さい。


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『ベビージャックと不思議なえんぴつ』


ベビージャックは、カボチャのお化け、ジャック・オ・ランタンの息子です。
ジャック・オ・ランタンはおばけの国の王様ですから、ベビージャックは王子さまというわけです。

王様は、いろいろ不思議な道具を、宝物庫に隠していました。
ベビージャックは、ある日、王様が宝物庫のかぎをかけ忘れたのを見て、ベロ(地獄の番犬見習いのダックスフンド)とバーニン(ろうそくの火から生まれたコウモリ)を連れてさっそく中に入ってみました。

自分とは別の顔が映る鏡や、鎖でつながれてわんわん吠える本、なくした甲(かぶと)を探しまわる甲冑(かっちゅう)など、おかしなものがたくさんあって、ベビージャックたちは、怖がるどころか大よろこびです。
やがてベビージャックは、机の上に、指揮棒のように長い鉛筆が置いてあるのを見つけました。
「これはどんなおかしなえんぴつだろうね。」
ベビージャックは、ためしに壁に、ちょうちょの絵を描いてみました。
すると、そのちょうちょは、ひらひらと壁から出てきて、部屋の中を本物のちょうちょのように飛び回り始めたではありませんか。
「町をぼくの絵でいっぱいにしよう!」
ベビージャックはこんないたずらを思い付くと、その鉛筆を持って、さっそくお城の外に飛び出しました。ベロとバーニンも、大はしゃぎで飛んだり跳ねたりしながらついて行きました。
大熊、大蜂、大蛇、大ワニ、大ムカデ、何でも思い付くものを、ベビージャックは町中の壁という壁に描いて回りました。それらがみんな、壁から出てきてあばれ回るものですから、おばけの世界はてんやわんやの大さわぎです。
しまいに、ベビージャックは、「かんじんの、おばけを描かなくちゃ!」と言いながら、蝶ネクタイに、スーツをつけた、ひょうきんながいこつの絵を描きました。
すると、そのがいこつは、壁から出て来るやいなや、「さあ、ぼっちゃん、つかまえましたよ。」と言いながら、ふしぎな鉛筆を取りあげて、ベビージャックを小脇にかかえました。
ベビージャックはじたばたしながら、
「ぼくが描いた絵なのに、なんでぼくをつかまえるのさ?」
と聞きました。
がいこつは、「ぼっちゃんがわたくしを描いてくれたので、わたくしはぼっちゃんのしつじになることにしたのですよ。」と答えて、お城の方へ、駆け出しました。
そして、「いたずらっ子は、王様にうんとしかっていただきます。」
と付け足しました。
ベロとバーニンは、しゅんとしながら、大あわてで二人の後について行きました。
王様は、がいこつの話を聞くと、ベビージャックたちに、「なんという悪いおばけたちだ。当面、自分の部屋に鍵をかけて、わしが開けていいと言うまで開けてはならん。」と、言い渡しました。それから、がいこつを見て、「王子のいたずらには手を焼いていたのだ。これからしっかり、見はり番をしてくれよ。」と言いました。
がいこつは、「穴が開くほど見はっておりますので、どうぞ、ご安心ください。」と答えました。
すると、ベビージャックが、がいこつの服のそでをちょいちょいと引っぱって、
「さあ、ぼくの部屋はこっちだよ。ちゃんと見はっててね。名前はなんていうの?」と聞いたので、がいこつは、「コツガイでございますよ、ぼっちゃん!」と答えると、ベロやバーニンを付き従えて、いそいそと部屋まで案内されて行きました。

おしまい



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【ハロウィン手描きイラスト&童話】 ベビージャックと不思議なえんぴつ|Kobitoのお絵描きブログ