今日は、オリジナルの新作童話、『アンチャンの小人たち』をご紹介します。
まだ途中までしか書いていないので、今回は第1話として冒頭部分を公開します。
中編の童話にしたいので、6話くらいを目標に書き進めて行きます。
挿絵は、作品に登場する小人たちの姿を描いています。まだ下絵なので、これから色塗りをして完成させます。
では、挿絵の下から、物語をお楽しみ下さい。

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『アンチャンの小人たち』

小人たちは、葉っぱに乗って、川を下るのが大好きです。
なぜかというと、人間にとっては、昼寝にもって来いのおだやかな流れでも、小人たちにとっては、荒波あり、渦巻く早瀬ありの、まったく油断のならない大冒険になるからです。
小人たちが、どんなに向こう見ずな性格だか、あなたにも分かるでしょう。

ということで、今日は、川端のクヌギの下の、アンチャンという村の、小人たちの川下りのようすをお話しすることにしましょう。
なぜ、アンチャンの小人たちを選んだかというと、昨日の夜、子供たちが、並んでクヌギの根に座って、オプオプについて話していたからです。あ、オプオプというのは、小人の言葉で、“魚”の事です。ほら、鯉やなんか、パンくずを投げてやると、水面で口をオプオプさせるでしょう。だから、オプオプです。

今日、この川辺に居れば、きっとその子供たちの川下りが見られるはずです。
ほら、やっぱり、来ましたよ。乾いた茶色いクヌギの葉っぱを、五人がかりでかついで、河原の小石や、棒切れやなんかを、つっかえつっかえ乗り越えて行く、あれが、アンチャンの村の子供たちです。

あ、一つ、言っておきますが、皆さんは、落葉を担いだ小人たちなんか、ふだんあんまり見かけないとは思いますが、それは、当たり前の事です。
小人は、目が良いし、鼻も利くし、耳もさといので、人間が近くに来たら、すぐに気が付いて、取るものもとりあえず、どこかにかくれてしまいます。
たとえば、蟹やとかげだって、人の足音が聞こえると、一目散に逃げてしまうでしょう?それと同じです。それに、小人たちの方が、蟹やとかげよりよっぽど賢いので、ちょっと探したくらいでは、絶対に見つからないのです。

つづく


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新作童話『アンチャンの小人たち』第1話|Kobitoのお絵描きブログ