今日は『うさぎのラッパ手のミミイさん』のイラストが完成したので、ご紹介します。
ミミイさんの服装は、中世の王宮のラッパ手をイメージしているのですが、そんな風に見えるでしょうか?
それでは、ミミイさんにまつわる、ショートストーリーを、絵の下に書いてみるので、よかったら、絵と見比べながら、お楽しみ下さい♪




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ミミイさんは、今日の朝は、忙しかったのです。
なにしろ、七匹の、子うさぎが、生まれたからです。
みんな、小さくて、温かくて、元気でした。
ミミイさんの奥さんのお母さんが、その子たちを、産湯で洗って、それぞれ、産着で優しく、包みました。
ミミイさんは、それを、心配そうに、見ていました。
疲れてベッドで横になったミミイさんの奥さんが、言いました。
「子供の名前は、二つしか考えてなかったから、これから、あと五つ、考えなければいけないわ。でも、それは、きっと楽しいことよ。」
ミミイさんたちは、男の子だったらニイ、女の子だったらネエ、と、名付けることにしていました。
さいわい、赤ちゃんには、男の子も、女の子もいましたから、二つの名前は、無駄にならなかったのです。
だけど、ミミイさんは、名前を考えるのが、とても苦手だったので、ごくんと息を飲んでから、
「うん。」
とだけ言いました。
奥さんのお母さんが言いました。
「さあ、ミミイさん、ここは大丈夫だから、ラッパを吹いていらっしゃい。」
ミミイさんは、壁かけ時計を見て、短い針が、もうお昼を回ろうとしている事に気がつきました。
そこで、自分の部屋で、抹茶色のラッパ手の正装に着替えて、ピカピカのラッパを持って、戻ってきました。
「じゃあ、ちょっと行って来るね。」
ミミイさんは、奥さんの額に、優しくキスをして、それから、七匹の赤ちゃんたちにも、一匹ずつ投げキスをして、家を出ました。
丘の上の家から、坂道を下っていると、向かいから、とかげのシャッポおじさんが登って来ました。
「おや、ミミイさん、こんにちは。」
「こんにちは。シャッポさん。」
シャッポおじさんは、いつもの通り、目をまん丸にして、落ち着きなくあたりを見回しながら行ってしまったので、ミミイさんは、赤ちゃんが生まれた事を、言いそびれてしまいました。
町はずれの、見張り塔に来ると、ミミイさんは、そこに登りました。石造りの、とても高い塔で、てっぺんまで登ると、赤い瓦屋根の街並みや、森に囲まれた大きなお城まで、すっかり見渡せました。
懐中時計を見ると、もうお昼を、十五分も過ぎていました。
ミミイさんは、一息ついてから、ラッパを吹きならしました。
町の人たちは、ミミイさんのラッパの音が、とても好きだったので、朝の七時、昼の十二時、夕方の六時の、時を知らせる演奏を、毎回楽しみにしていました。
ところが、今日は、朝の演奏がなくて、昼の演奏も、十五分遅れで始まりました。でも、その演奏は、今まで聴いた中でも特に素晴らしく、うっとりするほど美しかったので、みんなは、「ああ、ミミイさんのうちに、赤ちゃんが生まれたんだな。」と、すっかり分かりました。
ですから、ミミイさんが演奏を終えて、見張り塔から降りて来る頃には、町の親しい人たちが、塔の周りに集まって、にこにこ笑いながらミミイさんを待っていました。
「おめでとう!」
みんなから、お祝いを言われて、ミミイさんは、
「ありがとう。七匹生まれたんだ。」
と言いました。
みんなは、大よろこびで、さかんに手を叩きながら、もう一度、
「おめでとう!」と言いました。
ミミイさんは、嬉しくて仕方がなくて、一人一人に
「ありがとう。」
と言いながら、丁寧に頭を下げました。

おしまい




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コメント:
この記事へのコメント:
ミミイさんカワ(・∀・)イイ!!
ほっこりしますε-(´∀`*)
2013/10/14(月) 21:49 | URL | だべやん #-[ 編集]
だべやんさん、
やった~。^^一生けんめい描いて良かったです。
ミミイさんも、喜んでラッパを吹き鳴らしてます♪
2013/10/14(月) 22:33 | URL | Kobito #-[ 編集]
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「うさぎのラッパ手のミミイさん」挿絵と物語の完成|Kobitoのお絵描きブログ