今日は、制作中のファンタジー『魔法使いサキの物語3』の第8話を、書き進めてみようと思います。
挿絵は、下絵をケントボートにトレースした状態です。


img306cs.jpg

鳥の翼の、羽根の重なり方って、正確に描くのが難しいんですが、とりあえず、この絵のように、左右対称に描いておけば、何となく様になって見えるようです。^^

では、この挿絵に向かって、再び物語を書き進めてみましょう・・・。

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ばたばたばたばたばた
木立の奥では、一羽の鷲が、
獲物のりすを、捕まえた所でした。
りすは、鋭い爪につかまれて、
もう命を落としていました。
鷲はりすをついばもうとしましたが、
木立の影から、
一人の人間が現れたので、
すっくと頭を上げました。
人間は、怯えながら、
鷲の姿に見入っているようでした。
鷲は高く鳴いて羽を広げ、
威嚇しました。
人間は、後ろに下がりましたが、
立ち止まって、こう言いました。
「邪魔はしないわ。あなたに、頼みごとがあるの。」
鷲は黄色く燃える眼で、
人間を見据えていましたが、
やがて獲物に食らいつき、
人間は、まるで自分が、
ついばまれでもしたように
顔をそむけました・・・。


サキが、鷲を追って、この森にたどり着いたのは、テトの都に来てから、五日後のことでした。
魔法庁の前で、いくら待ってみても、スナクフらしい人物が通りかかることはなく、衛視や役人達に話しかけても、まるで取りつく島がなかったので、サキは、朝夕きまって、魔法庁の最上階から出入りする、この鷲に、スナクフとの接触を仲介してもらおう、と考えたのでした。

鷲は、魔法庁を飛び立つと、必ず、運河に沿って上流の方に向かうので、サキは、まず運河沿いを一日歩いて、郊外の、牧草地のさらに先にある、小高い丘になった森の手前で、鷲が来るのを待っていました。
日暮れ前、確かにあの鷲が、街の方から飛んで来て、サキのはるか頭上を越えると、森の中に入って行きました。
そこで、サキも、森の中に分け入って、生き物や木々のかすかな物音を頼りに探しまわり、明け方ごろ、鷲が獲物を捕まえたところを、ようやく見つけ出すことができた、というわけです。




つづく





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【ファンタジー小説】 魔法使いサキの物語 第3章・第8話|Kobitoのお絵描きブログ