今日は、制作中のSF小説、『ハテナ』の、第11話を書き進めてみようと思います。
宇宙での激しい戦闘の末、全機能を停止した主人公ハテナが、その後どうなったのか、今回のお話で明らかになります。
挿絵も、新しく描き始めたんですが、今までと違って、ハテナも文も出てこない、風景画のようになりました。
どうしてこうなったのか、自分でも分からないんですが、何だかほのぼのして、このお話のエンディングには、ちょうど良いような気がします。

物語は、ちょっと説明的な内容になったんですが、良かったら、絵の下から続きをお楽しみ頂けると嬉しいです☆


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「ほら、白い船が来た。運搬船だよ。」
「きれいだねぇ。」
「うん、とってもきれい。」
「鳥がいるね。」
「渡り鳥だよ。ハナジロドリっていうんだ。怒ったみたいに、ゲーッ、ゲーッて鳴くよ。でも、怒ってるんじゃないんだって。」
「『ここにパン屑があるぞ。』って言ってるのかな。」
「うん。」

ハテナは、川辺の土手に座って、柔らかな日差しを浴びながら、文とおしゃべりをしていました。
でも、文が、隣にいるわけではありません。
ハテナの頭の中で、メールのやり取りをしているのです。
ハテナは、今、文から遠く離れた場所にいました。ここは、フランネの首都、カノチという町です。

半年前、ハテナがトアルの核ミサイル計画の映像を公開した時、主要国は協議を重ねた上、その映像が真実であるとの結論に達しました。
間もなく、BASE-9の周辺軌道を周回していた国際宇宙ステーションから、三隻の作業艇が派遣され、BASE-9の乗員と、宇宙空間を漂っていたハテナの救助活動が行われました。

トアル政府は、各国の非難を受けて、この計画が、トアル軍の独断によって進められたものであると発表しました。
囚われていた文は無事に解放され、首謀者のテッペン大佐は逮捕を免れるため、国外に逃亡したと報道されました。

回収されたハテナは、フランネの国立科学技術研究所に運び込まれ、そこで目を覚ますことになりました。
フランネ政府は、ハテナの英雄的な行為を讃え、正式な市民権をハテナに与え、一般人として、この国で暮らす権利を保障すると約束しました。

・・・というわけで、ハテナは今、フランネで暮らしているのです。
ハテナの気がかりは、文と共にトアル軍に捕まった、父親代わりのAIの行方が分からないということでした。
報道では、今も軍に囚われたまま、ひそかに研究を続けさせられているのではないか、という事でしたが、真偽のほどは分かりませんでした。


つづく


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SF小説「ハテナ」第11話|Kobitoのお絵描きブログ