こんばんは。Kobitoです。
今日は、制作中のSF小説、『ハテナ』の、第7話を書き進めてみようと思います。
このお話を書くとき、私は、他の物語とは違って、登場人物達の、人生に関わっているという、責任感のようなものを感じています。なぜ、そんな風に感じるのかというと、このお話が、実際にあってもおかしくはない内容だからではないかと思います。
人は、機械に対して、より高度な性能を求めています。このまま、科学技術が進歩すれば、いずれは、人が行うすべての行為を、機械が行えるようになるでしょう。
人と同じように行動できて、判断できる機械、それが、感情さえも、獲得したとしたら、私達は、彼らと、どのように向き合って行けば良いのでしょうか?
これは、手塚治虫さんが、『鉄腕アトム』の中で描いた問題でもあります。

アトムは、生まれた時から、感情を持っていたから、人とロボットの関わり方について、悩まされることも度々あったようです。
一方のハテナは、人間らしい、情緒というものを、まだ十分には獲得していないので、人の言うなりに、どんな事でも行ってしまうことができます。
人にとって、より便利なロボットとは、一体どちらでしょうか?

そして、そんな事を考えることが、はたして、人間らしい行為と言えるのでしょうか?


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〈ハテナ、ほら、花が咲いたよ。日々草の花。〉
〈ハテナは、何の花が好き?〉
〈きれいでしょう、ハテナ。〉
〈日々草の、花言葉はね、ハテナ・・・〉
〈ハテナ、ハテナ、ハテナ・・・〉

暗黒の宇宙空間に、ハテナは一人、浮かんでいました。
周囲に散りばめられた無数の星は、凍ったように、またたき一つしません。そして、音も、一切ありません。ですから、ハテナが動かなければ、あたりは、時間が止まったように見えます。

ハテナのモニターに、さっきから、警告のメッセージが表示されていました。何かが、こちらに近付いて来ていました。
ハテナは、じっとして、軌道に身を任せていました。そして、いつでも点火できるように、BIRDのエンジンに指令を送りました。
やがて、行く手に、いくつかの機影が映りました。それは、望遠機能で見た映像でしたが、十一機の、小型戦闘機だと判りました。丸い胴体に、十字に翼が付いた、コンピューター制御で動く、自立型の無人戦闘機です。

それらが、網のように、行く手に散らばって、ハテナを待ち構えていました。

ハテナの目は、その先に浮かぶ、大型宇宙船BASE-9の機体も捉えていました。BASE-9は、普段、外装に灯している灯火を全て消して、紫色の扁平な姿を、地球からの反射光にぼんやりと浮かび上がらせていました。

ハテナは、BIRDの出力を全開にして、まっすぐに無人戦闘機の防衛網の中に飛び込んで行きました。
戦闘機の放つ、ビーム砲の熱線が、音もなく幾筋も、ハテナのすぐ脇をかすめて過ぎました。ハテナは鋭く旋回しながら、手近な一機に狙いを定めると、BIRDの二門のビーム砲を、角度とタイミングを変えて発射しました。
無人戦闘機は、初弾を回避したところへ、二射目が到達したために、機体の上部を撃ち抜かれて、爆発しながら散り散りに弾け飛びました。

「何にも分からないんだ。」

無人戦闘機のコンピューターには、ハテナの人工知能の技術が、応用されていました。ですから、ハテナには、それらの行動パターンが、手に取るように分かりました。一方の無人戦闘機は、研究所にいたころのハテナのデータしかインプットされていないので、ハテナの動きを、ハテナほど正確には予想する事ができませんでした。

ハテナは、激しい砲火の中をさらに直進して、一機の戦闘機を撃破すると、防衛網を突破して、彼方に浮かぶBASE-9のおぼろな機影に近付いて行きました。

BASE-9は、船体の両舷から十二の砲台をせり出すと、ハテナに向けていっせいにビーム砲の熱線を放射し始めました。

ハテナは後方から追って来る戦闘機の一機を、振り向きもぜずに撃墜すると、入り乱れる熱線の嵐の中で、砲台の一つを、出力を落とした熱線で焼き切るように破壊しました。

無人戦闘機は、ハテナがBASE-9を回り込むように移動するので、BASE-9への誤射を防ぐために、攻撃の手を緩めざるを得ませんでした。
ハテナはそこで、動きの鈍った戦闘機を、片っ端から撃ち抜いて行きました。ハテナの手にかかれば、逃げ回るだけの戦闘機など、静止した標的と、さして変わりありませんでした。

------五分の後、無人戦闘機は、全て破壊されました。BASE-9の十二の砲台も、熱線に熔解されて、無残な姿をさらしていました。
それらは、全て、音のない中で行われました。

ハテナはBASE-9の船尾に、ビーム砲の照準を合わせました。そこを撃ち抜けば、燃料タンクが爆発して、BASE-9は、乗員もろとも粉々に吹き飛んでしまうでしょう。

BIRDの砲門が、エネルギーを充てんして、淡紅色の光を放ちました・・・。


つづく


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この記事へのコメント:
Kobitoさん

戦うことは
女性であっても
子どもであっても
時には必要となり
そのようなときに花言葉で戦えるのは嬉しいです

素晴らしいです

( ;∀;) カンドーシタ

頑張ってくださいませ(*´`)
2013/02/02(土) 21:09 | URL | 湖の麓より #-[ 編集]
麓さん、
大変なさ中ですが、見に来て頂けて、本当に嬉しいです。

花言葉で戦うっていうのが、麓さんらしい表現だな、と思いました。

その戦いが、自分も人も、幸せにするものであれば良いですね。

麓さんも、戦っていると思います。

お互い、できる範囲で頑張りましょう☆
2013/02/02(土) 21:38 | URL | Kobito #-[ 編集]
Kobitoさん

だって安政の時代に

北と南いえ

日本中が大変だったのですから

でもそこから復興した日本の魂をもって、世界中へありがとうって見せないとって思います

昨日の≡((  ´Д`)/≡=地震!は5強でした

が大丈夫です

被災地のほうがもっと大変ですから
2013/02/03(日) 04:22 | URL | 湖の麓より #-[ 編集]
麓さん、
頑張っている姿って、人に勇気を与えますよね。
麓さんの活動も、多くの人の勇気になっていると思います。私も、できる限り協力するつもりです。

地震、大丈夫との事で安心しました。

麓さんの地域も、豪雪による被災地です。
多くの人が、早く状況が改善するように、祈っています。
2013/02/03(日) 15:29 | URL | Kobito #-[ 編集]
Kobitoさん

寝れないので

って北海道超巨大地震くるかも

個人ブログに書いたけど

ところで

郵便でちょこっと

送りますね(*´`)
2013/02/10(日) 00:21 | URL | 湖の麓より #-[ 編集]
麓さん、
疲れて、目が冴えているんでしょうね・・。

げんこつやまの~たぬきさん~♪^^

地震は、そういう兆候があるということかな。実名でのツイートではないので、情報の信頼性に疑問がありますが、心構えをしておくに越したことはないですよね。

日本は、地震と向き合っていかなければいけない土地柄だから、気持ち的に、ある程度割り切らなければいけない部分もあると思います。
(いつも地震に怯えて暮らすのは、疲れますからね。)

何が届くか、楽しみにしています。^^
あと、いつか、麓さんの、手作りのお菓子を、少し送って頂けると嬉しいです☆
2013/02/10(日) 01:23 | URL | Kobito #-[ 編集]
手作りお菓子贈りたいけれど

生クリームと苺がダメになっちゃうよ(・・;)

違うのでもいい?
2013/02/10(日) 13:58 | URL | 湖の麓より #-[ 編集]
麓さん、
クッキーなど、常温で送れる、小さなお菓子を、数個送って頂けたら、十分です。麓さんの作ったお菓子を、一口でも食べてみたいなって、思ったんです。^^
いつか、クッキーを焼くことがあって、私が食べたがっていたことを思い出したら、送料の安い、定型外郵便で、送って頂けると嬉しいです。
(すぐにではなくて、ずっと先のことで良いんです。)

それから、麓さんの家の「星の王子さま」ですが、全く同じ本が2冊になっていれば、麓さんが買い求めた方の「星の王子さま」を、クッキーの発送の際に、同封して頂けると嬉しいです。
そうしたら、お互いが贈った星の王子さまが、お互いの手元にある、という事になるので。^^
2013/02/10(日) 15:24 | URL | Kobito #-[ 編集]
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