こんばんは。
1月も、残すところわずかになりましたね。知り合いに、体調を崩された方が多かったのと、私自身、しつこい風邪に悩まされた月になったので、2月は、みんなと一緒に、元気に過ごせたら良いなと、心から願っています。

さて、今日は、制作中のファンタジー、『私の物語』の第6話を、書き進めてみようと思います。
まずは、前回下絵をご紹介した、子熊のリリィの挿絵が完成したので、ご覧下さい。


img185 c手の線修正s

線画に、ごく薄く、色を塗っただけなので、前回と、あんまり違って見えないかもしれないですね。リリィのモデルになったテディベアの、まぶしいような、独特のクリーム色を再現しようとしたんですが、色の調合が難しくて、ビクビクしながら塗り進めました・・・。^^;

お話は、今回で、やっとリリィが登場するところまで来ました。
つかみどころのないストーリーだったから、リリィのおかげで、少し書き進めやすくなるのかなと、期待しています・・・。^^

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チリンチリンチリンチリンチリン!
鈴の音が、響き渡りました。
さえ達が、音のした、ビワの木を見上げると、やがて、上の方から、一頭の子熊が、幹を伝って下りて来ました。ミルクティーのような、美しい毛色と、柔らかそうな毛並みをした、ぬいぐるみの、子熊でした。
子熊は、地面に下りると、小さなかわいらしい目で、一同をくまなく見渡してから、
「交渉が、バケツに至りました。」
と言いました。
さえは、
「それって、"妥結"のことかしら?」
と思いましたが、みんなが、盛大に、拍手したので、あわてて、拍手に加わりました。
でも、その子熊を見ているうちに、何だか、見覚えがあるような気がして、一歩前に出ると、その、まん丸な顔を、しげしげと見下ろしながら、
「あなたは・・・、あなたは・・・。」
と言いました。
「あなたは?」
子熊は、きょとんとして、さえの言葉を、繰り返しました。
でも、さえは、やっぱり、何にも思い出せなかったので、魚のように、口をパクパクさせました。
子熊は、めずらしそうに、それを見上げていましたが、やがて、
「バケツしたの、見て。」
と言って、ポケットから、まぶしく光る、小瓶を取り出しました。
その、激しい七色の光に照らされたとき、さえは、幼かったころ、一番仲良しだった、心の優しい、子熊のぬいぐるみが、いたことを思い出して、
「リリィ!」
と叫んで、その子熊を、胸にしっかり抱き寄せました。
リリィは、びっくりして、両手をあげたまま、じっとしていましたが、やがて、さえの頭を、片手で、優しく抱きしめながら、
「さえ、そんなに、喜んでもらえて、私も嬉しいわ。」と言いました。
そこで、ローマンが言いました。
「違うよ。なにもかも、忘れちゃったんだ。思い出を、なくしちゃったんだ。」
リリィは、
「まあ。」と言って、悲しそうなさえと、顔を見合わせましたが、
「大丈夫よ。さえが忘れても、私が覚えているから。」
と言って、小さな胸を、目いっぱいに張ってみせました。
それを見て、ローマンも、得意そうに、鼻をブルブルッ、と鳴らすと、
「ほらね。」
と言いました。


つづく

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コメント:
この記事へのコメント:
Kobitoさん

キラキラ輝いています
淡く
美しく
光っています

お話しもわくわく
(((o(*゚▽゚*)o)))

素晴らしいです(o>ω<o)
2013/01/25(金) 19:10 | 湖の麓より
麓さん、
輝いてますか~。^^嬉しいな。
薄い色だけど、時間をかけて慎重に塗りました。気持ちが届いたんですね~。^^

リリィのおかげで、お話もすごく書きやすくなりました。ホントに良い子です☆
2013/01/25(金) 20:47 | Kobito
Kobitoさん

本当に見ているだけで
心が元気で
わくわくする
明るくなる輝きです


☆☆☆☆☆
2013/01/25(金) 21:16 | 湖の麓より
麓さん、
それは、リリィが生きているってことだね。
そして、温かい心を、持っているってことだね。^^
そういう風に感じてもらえて、すごく嬉しいです☆
2013/01/25(金) 21:30 | Kobito
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