今回は、イラストの中の物語の雰囲気を確認するため、背景の色を先に塗ってみる事にしました。
全体の雰囲気がつかめると、キャラクターの各パーツの配色も決定しやすくなると思います。
また前回は、この絵の主人公サキの子ども時代について話しましたが、今回はサキを引き取る事になった、カン・ソク先生という人の事を話したいと思います。かなり長い物語ですが、イラストに感情移入できるようになると思うので、ぜひ続き物として読んでみて下さい☆ (絵の下へ↓)

魔法使い彩色2 正視化やや縮小



 カン・ソクは子供の頃、戦争で両親を亡くして、物乞いをして暮さなければなりませんでした。6歳の時、町で悪い連中と知り合いになり、スリの手伝いをするようになりました。カン・ソクは不器用だったので、いつも盗みに失敗してばかりいました。ある日、スリの元締めから、「今度失敗したらお前は仲間じゃねえ」と言われて、市場へ行って一人でスリをするように命じられました。
カン・ソクは、市場を行き交う人々の中から、優しそうなおばあさんに目を付けました。いつもは失敗ばかりしているカン・ソクですが、この日はおばあさんのポケットから、小箱を盗むことに成功しました。すぐに、おばあさんが気がついたので、カン・ソクは大急ぎで逃げ出しました。ところが、おばあさんは、走って逃げるカン・ソクの後ろから、ゆっくりした歩みでどこまでも追いかけてきました。カン・ソクがどんなに一生懸命走っても、おばあさんはカン・ソクの視界から見えなくなる事がないのです。刈り取られた麦畑で、カン・ソクはとうとうくたびれて倒れてしまいます。
おばあさんはカン・ソクを縄で縛って、盗人を取り締まる役所へ連れて行きました。カン・ソクは役人に問いただされて、自分の身の上話を始めました。おばあさんはそれを聞いて、この子供が急にかわいそうになり、自分の所で預かって、教育を受けさせても良いだろうかと役人に尋ねました。役人が許可を出したので、おばあさんはカン・ソクを家に連れ帰り、魔法使いである自分の弟子として、教育と、魔法の訓練を授けさせる事にしました。

10歳まで、カン・ソクはおばあさんの許で学びましたが、勉強は得意だったものの、魔法の習得はほとんど進みませんでした。カン・ソクは、お世話になったおばあさんのために、何とか立派な魔法使いになりたいと思って、古い書物を読み漁り、ついに秘薬で魔法力を得る方法を発見しました。

月のない夜、カン・ソクは準備しておいた道具と材料を使って、秘薬を作り出すことに成功します。
そしてそれを飲んだ時、カン・ソクは強い魔法力を得た代わりに、牛ガエルの姿に変わっている自分に気が付きました。ゴーゴー泣きながら、おばあさんを呼びに行くと、おばあさんは変わり果てたカン・ソクを見下ろして、悲しそうにこうつぶやきました。
「お前はその魔法の力を使って、これから自分の力で生きて行かなければいけない。そして、自分の手で、元の体に戻る方法を探さなければいけない」

夜が明けて、人間の姿に戻ったカン・ソクは喜びますが、おばあさんは、カン・ソクが夜ごと、牛ガエルに変わってしまう体になったのだと伝え、またカン・ソクがおばあさんの弟子でさえ居られなくなったのだという事も告げたのでした。

カン・ソクはおばあさんの家を追い出され、それ以来、30年もの間、世界中を放浪しながら、元の体に戻る方法を探さなければならなくなりました。

そして今、おばあさんが危篤だという知らせを受けたカン・ソクは、大急ぎでおばあさんの家に駆けつけましたが、すでにおばあさんは亡くなっていて、ベッドの傍らには、涙を流しておばあさんの亡きがらにすがりつく、金色のお下げ髪の少女の姿があったのでした…。


彩色が進んだら、またお話の続きを書きたいと思います・・・。^^

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魔法使いサキの物語 第1章第2話 「見習いを修了した魔法使い」 彩色2|Kobitoのお絵描きブログ