今日は、制作を進めていた冬のイラスト、『けろちゃんの雪遊び』が完成したのでご紹介します。
前回と、あまり変化はないんですが、背景の低木に雪を積もらせて、雪だるまのかぶっているバケツに色を付けて、あと、けろちゃんやクマちゃんの色を濃くしてみました。
(絵をクリックすると、一回り大きくて、キレイな画像を観ることができます。)
同時に、けろちゃん達のお話も考えてみたので、良かったら絵の下からお楽しみ下さい☆


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白ねこちゃんは、冬になると、お母さんが縫ってくれた、カエルのかたちのつなぎを着ます。
とてもおかしなつなぎなので、他の子ねこたちは、「けろちゃん。」と呼んでからかいますが、白ねこちゃんは、このつなぎが大好きなので、よろこんで着ます。
(だから、私も、これからは、白ねこちゃんのことを、「けろちゃん。」と呼びますね。)
あと、けろちゃんは、お外が大好きなので、このつなぎを着て、時々、家から抜け出します。
今日も、けろちゃんは、閉め忘れた窓から、こっそり雪のお庭へ降りて、一人でお散歩に出かけました。
新しい雪道に、けろちゃんは、足あとをつけながら歩きました。
サクサクサクサク
ふり返ると、お家の窓から、けろちゃんまで、くねくね曲がった足あとが続いていました。
「まっすぐ歩いたのに変ね。」
けろちゃんは、ひとりごとを言って、また、よちよち歩きはじめました。
森の中の、まっすぐな道も、雪が積もってまっ白でした。
「見たことない道みたい。」
けろちゃんは、大よろこびで、たくさん足あとをつけながら歩きました。
すると、向こうから、黄色いつなぎを着て、バケツを下げた、白くまちゃんが歩いてきました。
けろちゃんと、白くまちゃんは、道のまん中で出会うと、「こんにちは。」とおじぎをしました。
「あなた、かえるちゃん?」
白くまちゃんが聞いたので、
「白ねこよ。」
とけろちゃんが答えました。
「じゃあ、一緒に雪だるま作りましょうよ。」白くまちゃんが言いました。
けろちゃんは、雪だるまを作ったことがなかったので、目をぱちぱちさせてうなずきました。
白くまちゃんは、小さな雪玉を作ると、雪の上を転がしました。
そこで、けろちゃんも、まねをして転がしました。
白くまちゃんが、道の向こうまで雪玉を転がして、また戻って来ると、雪玉は、リンゴくらいの大きさになっていました。
けろちゃんも、ころころころころ転がして、遠回りして戻ってくると、雪玉は、やっぱり、リンゴくらいの大きさでした。
「いっしょに押して。」
白くまちゃんに言われて、けろちゃんは、白くまちゃんの雪玉を、今度は二人で転がしました。押せば押すほど、雪玉は大きく、重たくなって、もう動かなくなったころには、スイカくらいの大きさでした。
「今度は、こっちよ。」
白くまちゃんに呼ばれて、けろちゃんは、もうひとつの雪玉を、やっぱり二人で、うんうん言いながら押しました。雪玉は、すぐに、メロンくらいの大きさになりました。
「これを、上にのせるの。」
白くまちゃんは、けろちゃんに手伝ってもらって、メロンくらいの雪玉を抱えると、スイカくらいの雪玉の上に、横から両手で押し上げて、どうにかこうにか乗せました。
二人は、きれいなかたちの雪だるまをなでながら、得意そうに、「ほっほっ。」と、白い息をはきました。
「大きな石と、小さな石を、二つずつ探してきて、丸いのよ。」
また白くまちゃんが言うので、けろちゃんは道のはずれの、茂みの中に行きました。
雪が積もっていない木かげに、石ころが少し落ちていたので、けろちゃんは、大きなのを二つと、小さなのを二つ、丸いのを拾って持って来ました。白くまちゃんは、バケツから取り出した赤いスコップで、カチカチに凍ったニンジンを、雪だるまの顔のまん中に、コンコン打ちつけていました。
「あ、お鼻!」
けろちゃんが、大声で、ニンジンを指さしました。たしかに、まっすぐで立派な黄色いお鼻です。
「あなたもやってみる?」
白くまちゃんから、スコップを渡されたので、けろちゃんは、ニンジンの先っぽをコツコツたたきました。
「小さな石ころは、おめめよ。大きな石ころは、ボタンなの。」
けろちゃんは、言われたとおりに、小さな石ころを雪だるまのおめめに、大きな石ころを、雪だるまの胸のまん中にあてて、スコップでコンコンコンコン叩きました。
「うまいうまい!お口はこの木の枝ね。それで、お帽子はこのバケツよ。」
への字に曲がった枝を、白くまちゃんが、お口のところにさすと、雪だるまは、本当に、生きているように見えました。
バケツは、雪だるまの背が高かったので、なかなか届きませんでしたが、けろちゃんが、雪だるまの肩にのぼって、白くまちゃんが、バケツを渡して、ようやく雪だるまの、頭のまん中にかぶさりました。
「世界一大きな雪だるまねぇ。」
「うん。」
じっさい、見たこともないような、カッコ良い雪だるまでした。二人よりも背が高くて、まっ白で、頭もからだもまん丸でした。
白くまちゃんは、しばらくじっと、雪だるまのまじめそうな顔を見ていましたが、やがて、
「ねえ、どうしてこの雪だるまおまわりさんに見えるの?」
と聞きました。
けろちゃんは、
「知らない。」
と答えましたが、見れば見るほど、雪だるまは、駐在のおまわりさんにそっくりでした。
二人は、お母さんに内緒で、お家を出てきたことを思い出して、ちょっと心細くなりました。
「あたし、おうちにかえる。」
白くまちゃんが言いました。
そこで、けろちゃんも、
「あたしも、かえる。」
と言いました。
白くまちゃんが、「またね。」と言ったので、けろちゃんも、「バイバイ。」と答えました。
二人は、雪だるまのおまわりさんにも、「バイバイ。」と言って、もと来た道を帰りはじめました。
けろちゃんが、振り返ると、雪だるまのおまわりさんは、やっぱりしゃんと立って、森の道の番をしていました。
けろちゃんは、今日か明日、お母さんに、雪だるまのおまわりさんを見せてやろうと思いました。それで、雪の道を、自分の足あとをたどって、せっせと駆けてお家に帰りました。



おしまい


長いお話になりましたが、最後までお読み頂き、本当にありがとうございます☆
このお話を書き上げるために、心づくしの励ましを与えてくれた友人に、私のまごころの感謝をささげます。
いつも、話相手になってくれて本当にありがとう。おかげで、こんなに長いお話が書けるようになったよ~。^^

Kobito


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この記事へのコメント:
Kobitoさん

何度も何度も読みました

感動しました

笑みが

心の灯火が点ったようなあたたかさを感じました

素晴らしいです

ただ、雪さんは痛かっただろうな~って

上の雪を下の雪が支えて

上からまた

天から手紙が届いて

雪どうしが仲良くするんしょうね

今日、無事に横浜から小学生がひとりで飛行機にのって到着しました

明日は宮城と富良野からです
2012/12/21(金) 22:52 | 湖の麓より
麓さん、
こんばんは~。
そちらは雪がひどそうですね。^^;
こんなのんきな童話を書いていて恐縮です。><
でも、私もね、微笑みながら書いたんですよ。だって、けろちゃんと白くまちゃんの仕草、面白いんだもの。>▽<
雪の気持ちまで考える麓さんは、やっぱり只者ではないですね。^^
子供たち、みんな無事に到着するように願っています。横浜の子は、勇者ですね!^^ご褒美のご馳走が待っているでしょう☆
2012/12/21(金) 23:46 | Kobito
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冬のイラスト「けろちゃんの雪遊び」完成|Kobitoのお絵描きブログ