制作中の童話イラスト、「小さな幸せ3」の、色塗りが進んだので公開します。ちょっと珍しい感じにしたいと思ったので、それぞれの固有色にとらわれずに、自由な気持ちで色を塗り重ねています。
お話の続きも書いてみたので、よかったら絵の下からお楽しみください☆


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「僕先に降りてみよう。」
クモの糸をつかんだジョーが、ほらの上に身を乗り出して言いました。
「糸が、ほらの底に届いているかね。」
ムラサキシジミが、暗がりをのぞいて言いました。
「届いているよ。かさかさ言うもの。」
トニが、ジョーの横にかがんで、クモの糸を揺さぶると、たしかに下の方で乾いた音がするのが聞こえました。そこでジョーは、クモの糸にぶら下がって、手足で器用に糸をつかみながら、するすると底の方へ降りて行きました。
ムラサキシジミとトニが、揺れるクモの糸を、じっとみつめていると、やがて暗がりの奥から、こんな声が聞こえました。
「ついたよ。底だよ。」
ムラサキシジミは、毛皮の帽子を押さえながら、かん高い声で言いました。
「木の根元の方を見てごらん。小さな穴があるはずだよ。」
それから、また長い間、ジョーは返事をしませんでしたが、突然、大きな声で言いました。
「あ!あったよ。でも大きな穴だよ!」
ムラサキシジミは、額を叩いて笑いました。
「そうだ、リスの夫婦には、小さな穴だけど、私達には、大きな穴だったね。そこに入るんだよ。」
「うん。」
ジョーは、また黙って、穴に入ろうとしているようでした。
ところが、
急に、「あー!」という声がして、そのあと、何にも聞こえなくなりました。
「ジョー!返事をして!」
トニが呼んでも、ムラサキシジミが叫んでも、返事はありませんでした。
ジョーはいったい、どうなってしまったのでしょう。



つづく

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童話イラスト「小さな幸せ3」色ぬり2|Kobitoのお絵描きブログ