物語は、いったいどこから生まれるのでしょう。
知識でしょうか、体験でしょうか、それとも、DNAに刻まれた、太古の昔からの記憶でしょうか。
音楽で言えば、モーツァルトは、尽きることなくあふれ出る自分の楽想を、「神が与えたもの」と、書き残しています。
私は、無神論者なので、創造の源泉を神に求めることには賛同できませんが、人が、過去に作られたものの単なる組み合わせではなく、全く新しいものを創造できる、という点は、とても不思議だな、と思います。

そもそも、宇宙というものは、一番初めは無の状態で、そこからビッグ・バンという大爆発が起こって、時間や空間や物質が生まれてきたのではないか、と思うんですが、無から有を生み出すというこの現象が、本当に過去に発生していたのだとしたら、私たち人間の創作物の中に、完全な無からの創造が含まれていたとしても、決しておかしくはないのです。

と、いう事で、下の絵は、新作童話を書くための発想の手助けにしようと思って描いた絵です。
どんな物語が生まれて来るでしょうね。
そして、その物語や、このアルマジロさんやはりねずみくんは、いったいどこから生まれてきたのでしょうね。

img960cs-.jpg




 メリークリスマス!
という事で、今日は完成した手作りホールケーキの写真をご紹介します。
作り方は、2015年12月12日の記事を見て下さい。

前回のケーキ作りの記事で言い忘れたんですが、生クリームには雪印メグミルクの「北海道産生クリーム使用フレッシュ(純乳脂肪)」を使っています。植物性のホイップクリームも売られているんですが、健康に良くないトランス脂肪酸が多いという事なので、クリームは”純乳脂肪”の物を使った方が良いと思います。

DSCF3261s-.jpg

クリスマスシーズンになると、フレッシュに「しぼり器」がおまけとして付いています。しぼり器だけ別に買わなくて良かったのね・・・。^^;





DSCF3292s-.jpg

これが、完成した「生クリームと果物たっぷりのホールケーキ」です。
ホールケーキひとつ作るのに、フレッシュを1パック半使います。
ケーキの中にミカン、桃、パイナップルを挟んであり、上の段のトッピングにはイチゴを使っています。





DSCF3293s-.jpg

イチゴを使ってサンタクロースの飾りが作れるというのを教えてくれた方がいたので、画像を参考に見よう見まねで作ってみました。
クリームを盛り付けるしぼりの口のサイズが1種類しかなかったので、服のボタンなどのこまかい装飾は省いたんですが、けっこう簡単に、面白い飾りが作れました。目の部分は、おにぎり用の黒ゴマを引っ付けています。
小さい子供に、こういうケーキを作ってあげると喜ぶでしょうね。
冷蔵庫で充分冷やして、夕食後のデザートとして食べようと思います。^^




 去年のクリスマスに、私は「アッチ」という、南極に住むペンギンの子供のお話を書きました。
一年経って、また、クリスマスがめぐって来たので、今日は、そのアッチの事を、もう一度、お話にしてみようと思います。
でも、今回の主人公は、アッチではなくて、きっと友達のカモメの方です。
私は、このお話に出てくるカモメのような、ノンキで気ままなキャラクターが大好きです。

それでは、描き下ろしの挿絵と一緒に、2015年のクリスマスシーズンの南極のようすをお楽しみ下さい。

---------------------------------


カモメが世界旅行から帰ってきた

アッチの事を、おぼえていますか?
去年のクリスマスにお話しした、南極の昭和基地の近くに住んでいる、小さなペンギンの、ひなのことです。
では、覚えている人には今年も、おぼえていない人には初めて、今年アッチが、クリスマスのころをどんなふうに過ごしたか、お話しすることにしますね。
一年の間に、アッチはずいぶん大きくなって、ふわふわの産毛は、テカテカの大人の羽毛に生え変わりました。
「赤ん坊の時は、大人の羽毛が、薄手で寒そうに思えたけれど、自分が生え変わってみると、ちっとも寒いことはなかったのよ。こういうのを、取り越し苦労と言うのよ。」と、アッチがカモメに話しているのを、私は聞きました。
でも、そのカモメは、去年のクリスマスのあと、里帰りする日本の観測船に乗せてもらって、世界一周の旅行に出かけたのでした。
カモメが言うには、「カモメは、軽いから、運賃は、いらないんだ。」ということでした。
ですから、アッチはこの一年、時々岬(みさき)のとっぱなへ上っては、カモメを乗せた観測船が今日戻るか、明日戻るかと、大海原を見渡しながら、心待ちに待ちつづけました。
それで、とうとう、クリスマスの前の日の今日、沖の方から、あの橙色の大きな船が、氷を砕きながらやって来るのが見えたので、アッチは飛び上がるほど両手をバタバタさせて、岬の上の雪が凍った坂を、寝そべって勢いよく滑り下って行きました。
海岸まで駆けて行くと、昭和基地の近くに泊まった観測船の方から、カモメが、よたよた歩いてアッチの方へ近づいて来ました。
「あれ!見かけないペンギンがいるぞ。」
カモメは、産毛の時のアッチしか知らないので、こんなことを言いました。
そこで、アッチは、小さくしゃがんで見せて、「私アッチよ!」と教えました。
カモメは、
「そうか、産毛が生え変わって、見違えたんだな。」と言うと、「僕はどうだい、世界旅行して、ずいぶん立派になったろう。」
と、その場で一回りして見せてから、聞きました。
アッチは、よくよく見てから、
「たぶん、そんなに変わってないわ。でも、そう思うのは、私が、出かけた時のあなたを、忘れちゃってるからよ。きっと。」
と言いました。
カモメは、いかにも残念そうでしたが、気を取り直して、「僕は、君宛ての、手紙を、預かったんだぜ。」
と言って、ふところから、一通の封書を、取り出しました。封書の表には、『南極の昭和基地の近くのペンギンのアッチ宛て』と大きく書いてあって、横の方に小さく、『北極のサンタクロースより』と書いてありました。
「まあ!サンタクロースさんに会ってきたの?」
「フィンランドのイワシ漁の見学のついでにさ。だけど、表札も出てないもんだから、ずいぶん方々探したぜ。」と言って、アッチに封書を手渡しました。
アッチは早速封筒を開いて、のぞき込むカモメと一緒に、広げた手紙を声に出して読みました。
『アッチよ。この一年、いい子にして、お父さんの日曜大工や、お母さんの庭造りの手伝いをして、えらかったね。今年のクリスマスも、楽しみにしておいで。それから、カモメに、また日本のお米を持って来てほしいと、伝えておくれ。……追伸。今年はいたずら者のオーロラの精たちに注意するようにと、トナカイたちに言って聞かせてあるから、安心おし。』
アッチは手紙を胸に抱いて、ホウッとため息をついてから、
「こんなに素敵なお手紙は、去年のクリスマスに、サンタクロースさんからいただいて以来よ。」と言いました。
そして、「カモメさん、ありがとう。今日は、旅のつもる話を、たくさん聞かせてね。」と頼みました。
すると、カモメは、首をちぢめて、一つ大きなあくびをすると、
「うん、だけど僕眠いんだ。昨夜は故郷に帰ってきた嬉しさで、一睡もできなかったんだもの。君ん家で寝かせてくれたら、明日の朝、つもる話をするよ。」
と言いました。
「あら、じゃあ、早く帰りましょう!」
アッチは、まぶたの重そうなカモメの肩を抱くと、サンタクロースからの手紙をしっかりくちばしにくわえて、凍った雪の道を、右によろけ左によろけしながら、支え合って家の方に帰って行きました。


おしまい


img945c2s-.jpg



拍手ボタン
関連記事
 きょうは、久しぶりに、童話「アンチャンの小人たち」の第12話を、書き進めてみようと思います。
挿絵も、シンプルですが描いてみたので、お話と照らし合わせながら楽しんでもらえると嬉しいです。


あらすじ
落葉の舟で川下りの旅に出たアンチャン村の五人の小人たち(ムスビ、ウタオ、ツキヨ、ユニオ、ケラ)は、途中で大きな白い鯉に舟を跳ね飛ばされて、無人島に漂着することになりました。
さいわい、無人島の山の頂上で、ケラが舟になりそうな落葉を見つけたので、小人たちはふもとから中腹まで一列に並んで、順々に落葉を渡して行って山から降ろすことにしたのですが・・・。

---------------------------------

アンチャンの小人たち 第12話

そんなふうに、ケラは何度かほらと崖っぷちを往復して、落葉を投げ落としました。なにしろ、落葉はどれも、一人乗りほどの大きさしかなかったので、五人分だと五枚必要でしたし、かいを作るための落葉も要りましたし、上手くムスビに舞い降りずに、風に吹かれてどこかに飛んで行ってしまう落葉もあったので、その分、ケラはたくさん、ほらと崖っぷちを往復しなければなりませんでした。
そうこうするうちに、とうとう、ほらの中の落葉があと一枚になったので、ケラは落葉を崖っぷちまで運んでから、「もうこれ一枚きりだよ。逃がさないでね。」とムスビに言いました。ムスビは、「おれが逃がしてるんじゃないや。舟に逃げるなと言い聞かせろよ。」と答えました。
そこでケラは、落葉にしかめっ面を寄せると、「逃げちゃだめだよ。お前が逃げると、ぼくらのうちの誰かが舟に乗れなくなるじゃないか。」と言って、やっかいそうに頭の上に抱え上げました。
ところが、その時ちょうど、川風が強く吹き渡ったものですから、落葉はケラを引っぱって崖っぷちからしきりに空に逃げ出そうとしました。ケラは足をつっぱって踏ん張りましたが、とても辛抱できずに、ふわりと崖から離れると、落葉にぶらさがって、川下の方へふわふわと移動しはじめました。
「どこに行くんだ。もどって来いよう!」
ムスビが叫びましたが、ケラは、「分からないよう!」と言いながら、どんどん石積みの島から離れて行きます。
小人たちは大あわてで、岩山をかけ下ると、ツキヨが作っておいた落葉を切り抜いたかいを受け取って、それぞれの落葉の舟に乗って川に漕ぎ出しましたが、ケラをぶら下げた落葉は、もうずいぶん遠くに飛んで行ったらしく、空のどこにも見当たりませんでした。
「ともかく、舟は持って行ったんだ。堰(せき)を越えて川に落ちたなら、かえって好都合さ。」
ムスビがみんなの先頭を進みながら言いました。
「ごめんよ。ぼくの提案でこんなことになってしまって。」
ウタオに謝られて、ユニオはせわしくかぶりを振ると、「他に、方法、なかったもの。」と言いました。
「ケラちゃんはしっかり者だから、きっとうまく降りてくるわよ。」
ツキヨは、二人に舟を寄せるとこう言って励ましました。
川の流れが速くなってきたので、舟はこがなくてもぐんぐん進みました。
この先には、ムスビの言う(小人たちにとってはナイアガラの滝ほどもある)大きな堰がありましたが、堰の横手には、魚が上流と下流を行き来できるように魚道(ぎょどう)が作ってあったので、小人たちはそっちの方へ舟を進めました。
魚道だって、小人たちにしてみれば、白波の渦巻く危険な急流に違いありませんでしたが、ケラを一刻も早く探さないといけなかったので、一度川岸に上がって、下流まで歩いてから、再び川に出る、なんてのんきなことは、とてもしていられませんでした。
魚道の入り口が近づくと、舟はますます速度を上げて、やがて吸い込まれるように、急な下りの流れに入って行きました。
コンクリートの塀(へい)に囲まれた、左右に曲がりくねった魚道の中は、音がとてもよく響きます。たとえ小人たちが、お互いに声をかけ合ったとしても、波やしぶきが反響した大変なやかましさの中でかき消されてしまったでしょうし、舟が宙返りしそうなほど飛び跳ねていたので、もし騒音に負けじと叫んだりしようものなら、とたんにしたたか舌をかんでしまったことでしょう。
ともかく、目まぐるしく変わる流れの中で、もうへさきを進路に向ける事さえできなくなった小人たちのできることと言ったら、舟から投げ出されないように、舟べりをしっかりつかみ、できるだけ舟の中に水が入らないように、左右から舟べりをしっかり引っぱっておく事くらいでした。

つづく

img950cs-.jpg




 きょうは、先日紹介した「考える天使」のイラストと対になる、もう一枚の天使のイラストが描けたので、ご紹介します。
この絵のタイトルは、「見つめる天使」です。

img941c - コピーs-


セピア色の万年筆で線画を描き、ホルベインのアクリル絵の具(リキテックス)で色塗りをしました。



そしてこれが、「考える天使」と、「見つめる天使」の2枚を合わせた状態です。2枚が合わさった絵のタイトルは、「I Want To Talk To You. (あなたと話したい。)」です。

img941cs-new0 - コピーs-

話すことは、コミュニケーションの基本だし、私は話すことが好きですが、話しかけても黙って見つめている人には、どうしていいのか、分からなくなります。
ただ返事を思い付かないだけなのかな、とも思えるし、話しかけられるのが嫌なのかな、とも思えるし・・・。
心配性の私には、けっこう悩ましい状況です。
みなさんはこういう経験をしたこと、ありませんか?



 先日、クリスマスのケーキをどこで買うかの参考に、車で10分くらいの所にあるケーキ屋さんに初めて入ってみました。

小さなお店で、ショーケースは入口を入ってすぐのところにあります。先客がいたので、その人が買い物を終えてから、入れ替わりにショーケースの前に。
上の段に並んだショートケーキは、1個400円程度、下の段に並んだ小ぶりなホールケーキは、ひとつが3500円以上のものが多いです。
悩みに悩んで、生クリームだけを巻いたロールケーキ800円を買って、家に帰りました。

ロールケーキ自体は、やわらかで家庭的な味で美味しかったんですが、ショートケーキ400円に、ホールケーキ3500円は、私の感覚では高い、という印象です。

それなら、自分で作った方が、安上がりにできるし、具材も自分好みに選べて良いように思えたので、今年は、自分でクリスマスのホールケーキを作ることにしました。

で、昨日、練習用の材料をあれこれ買ってきたんですが、そこで気が付いたのは、ケーキ作りの材料って、買いそろえるとけっこうな金額になるな、という事です。

ホイップクリーム 300円
スポンジケーキ 400円
板チョコ 100円
純ココア 400円
デコレーション用しぼり 300円
ミカンの缶詰 200円
桃の缶詰 400円
ブランデー(製菓用) 400円
バニラエッセンス 200円

合計2700円


板チョコとか、純ココアというのは、私が「生チョコケーキ」が好きなので、生クリームに混ぜたり、表面に振りかけたりするための材料です。

ブランデーやバニラエッセンスも、自分好みの味にするための材料だから、必要不可欠ではありません。もし、生クリームとスポンジケーキと果物だけで作るなら、道具代含めて合計は1600円になります。(ボール、泡だて器、ヘラは家にあります。)

うーん、シンプルなホールケーキならお店の半値以下でできるけれど、ちょっと凝ったものを作ろうとすると、お店で売っているホールケーキでもいいよね、という値段になってきますね。

でも、手作りする楽しさ、というのは、私にとってはけっこう大きな特典です。

ということで、今日はそのホールケーキ作りのようすを、ご紹介します。

DSCF3204s-.jpg

・まず、氷水をはった大きなボールに、一回り小さいボールを浮かべ、ホイップクリームを入れます。
・砂糖を、好きな甘みになる程度入れます。(本来は細かい粒子のグラニュー糖を使うのが良いそうですが、家にきび砂糖しかなかったので、今回はきび砂糖を使いました。)
・泡だて器で、空気を含ませるようにホイップクリームをかき混ぜます。(ここがケーキ作りで一番大変なところでした。クリームが固まるまで30分くらいかかるので、混ぜ続けるのがきつい!電動泡だて器があるとそうとう楽になります。)





DSCF3209s-.jpg

・ホイップクリームが固まってきたら、ブランデーとバニラエッセンスをちょっぴり入れます。香り付けと隠し味になります。(ブランデーは、製菓用の小瓶「サントリーのケーキマジック」というのが、スーパーのお酒のコーナーに置いてあるので、飲料用のブランデーを買うよりも安くてお勧めです。)
・さらにかき混ぜながら、味を見て、薄いようであれば砂糖を追加します。
・形が作れるくらい粘りが出てきたら、生クリームの完成です。




DSCF3212s-.jpg

・市販のパンケーキを、紙テープを取り除いてからお皿に乗せます。パンケーキは2段になっているので、下の段だけ置きます。





DSCF3214s-.jpg

・生クリームをヘラでパンケーキ(下段)の上部分に塗り、その上に缶詰の果物を並べます。これはケーキの内部なので、食べる時にカットしやすいように、柔らかい果物を選ぶといいでしょう。私は桃とミカンにしました。
・果物の上から生クリームを塗って、パンケーキの上の段と引っ付きやすくします。




DSCF3218s-.jpg

・パンケーキの上の段を重ねて、生クリームを表面に塗って行きます。画像で半分だけ塗ってあるのは、もう半分を、チョコクリームケーキにするためです。




DSCF3210s-.jpg

・板チョコ(明治ミルクチョコレート)と生クリームを陶器製の器に入れ、電子レンジで溶けるまで温めます。※電子レンジは金属製のボールを使ってはいけないので、必ず陶器製の器で温めて下さい。※




DSCF3221s-.jpg

・溶けた板チョコと生クリームを、ボールに移して、冷やしながら混ぜます。
・3分くらいかき混ぜて粘りが出たら、生チョコクリームの完成です。




DSCF3222s-.jpg

・ケーキの半分に生チョコクリームを塗ります。




DSCF3225s-.jpg

・果物をトッピングします。食べる時にカットしやすいように、ケーキ中央を避けてトッピングしています。





DSCF3233s-.jpg

・最後に、生チョコクリームの方だけ、こし器で純ココアをふりかけて、「生クリーム&生チョコクリームのホールケーキ」の完成です。(生クリームが足りなくなったので、しぼりを使ったデコレーションはあきらめました。^^;)



DSCF3237s-.jpg

・生チョコケーキの方を見た家族が、「平尾台みたいだね。」と言っていました。平尾台というのは、大きな石灰岩がたくさん転がっている丘で、福岡県の有名な観光地です。

味の方は、きび砂糖を使ったのが良かったらしく、あっさりとした後味の良い甘さで、家族にもかなり好評でした。生クリームは、少し甘すぎるかな、と思うくらいの味付けにした方が、パンケーキと合わせた時にちょうど良い甘さになるようです。

1時間半もあれば完成するので、手作りがお好きな方は、クリスマスに自家製ケーキを作ってみてはいかがでしょうか?




 秋になると、なぜだか天使の詩を書いたり、天使の絵を描いたりしたくなってきます。
ということで、きょうは、天使の絵を描いてみたので、ご紹介します。

題名は「考える天使」です。

img939c - コピー (2)s-

この天使は、どうも楽しい事を思っているのではないですね。ちょっと難しいことを、考えているようです。それも、自分の事ではなくて、他人の事で、物思いにふけっているようです。
できれば、もう一枚、この絵の右側に並べる絵を描いて、2枚で一組の作品にしたいと思っています。

もう一方の絵が描けたら、この天使がどんなことを思っているのか、今よりも想像しやすくなるでしょう。





 きょうは、『魔法使いサキの物語』の、第11章・第2話を書き進めてみたので、ご紹介します。
今回は、サキと旅を続ける元国境警備団員のカイザールが、サキに自分の半生を物語る、という内容です。
文章量はおそらく、(その1)~(その3)くらいの長さになると思います。

サキが自分の子供時代のことを話してくれたお礼として、カイザールは自分の事を語り出す気になったのではないかな、と思います。
今回はじめて、東の大陸の国名が登場するので、世界地図にも久しぶりに名前が刻まれました。
ファンタジー世界の地図を描く楽しみを、地図が次第に完成して行く様子から、感じ取っていただけたら嬉しいです。




img937cs-.jpg




魔法使いサキの物語 第11章・第2話
カイザールがサキに物語る -魔法庁に仕官するまでの事-その1



「俺は東の大陸のジヌトで、幼いころにプントという若い魔法使いに見いだされて弟子になり、彼に連れられてこのゴンドラ大陸に渡って来た。ジヌトでは、俺の家族は代々領主の奴隷で、自分の意思で、その身分から抜け出すことはできなかった。
プントからゴンドラ大陸へ渡ることを勧められた時、俺は一も二もなく承諾したが、家族を連れて行くことはできないと言われて、一人だけでこの地から逃れることはできないと答えた。もし一人で逃げれば、残された家族が、領主からひどい仕打ちを受けることになるからだ。
だが、プントが出立する日、俺は水汲みの仕事の隙をついて、彼の待つ港へ走った。
家族に相談すれば、引き留められるのは分かっていたから、黙って逃げ出したのだ。
プントは何も言わずに、俺をゴンドラ大陸へ連れて行った。

薬草採りとして方々を渡り歩きながら、プントは俺に魔法を教え、行く先々で知り合いの魔法使いを紹介した。今思えば、プントは大した魔法使いではなかったが、他人の魔法の才能を見抜く目は確かで、俺の事も、行く行くは名のある魔法使いになって自分を成功に導くと信じていたようだった。

そうやって、何年も旅を続けた後、俺たちはヘルムードにやってきた。
ヘルムードでは、魔法使いを取り締まる法律があったから、他の国よりいっそう、人前で魔法を使う事を避けなければならなかった。しかし、おかしなもので、ヘルムードには、弟子を多く抱える魔法使いがたくさん集まっていた。
プントから紹介された魔法使いの一人に、ヘブという男がいた。ヘブは進歩派の抜け目のない奴で、ヘルムードの進歩派全体の顔役のような存在だった。
そのころ、フラトではスナクフ様が魔法庁を立ち上げて、魔法使いの登用を始めたばかりだったから、ヘブたちもそれに一枚かみたいと考えていたようだった。
プントは自然派だったが、フラトの魔法使い受け入れの試みに期待していて、俺をヘブの計画の仲間に入れてくれと、しきりにヘブに頼んでいた。

ある日、些細な理由で、自然派の若い連中と、進歩派の若い連中が、街でいざこざを起こして、自然派の一人が住民に取り押さえられるという事があった。
自然派の若者は役人に引き渡されて魔法使いの審判に掛けられることになったが、いざこざが起きた時に、プントが進歩派の連中と一緒にいたものだから、彼は自然派の連中から恨みを買うことになった。
プントはもともと、旅暮らしが性に合う人だったから、それで見切りをつけて、ヘルムードを出て行くことにした。
でも、俺は、フラトの魔法庁への仕官があきらめきれずに、ヘルムードに残るとプントに伝えた。
プントは別れを惜しんだが、けっきょく、『お前は人生の転機で、別れを選ぶ質(たち)なんだろうな。』と言い残して、旅から旅への暮らしに戻って行った。」

つづく

 最近、スーパーの地元野菜のコーナーで、縦長の柿が売られているのを見かけました。へん平な丸型の柿しか見たことがなかったので、どんな味だか、試しに食べてみたかったんですが、大袋に山ほど入れて売っていたので、そんなにはいらないと思って買うのを控えました。でも、ここ数日ずっとその柿の事が、気になって仕方ありません。
さて、きょうは、とても短い童話、「柿と天使」が書けたので、ご紹介します。
どのくらい短いかというと、全部で三行しかないお話です。
今までに書いた物語の中でも、一番短いです。

挿絵も描いてみたので、お話と照らし合わせながら、楽しんで頂けると嬉しいです。
-----------------------------------

柿と天使

天使が、大きく実った柿をみつめて、こう言っていました。
「お前は、毎年、秋を明るくしてくれてるね。お前がいるから、僕は秋が好きだ。」
柿は、ちょっぴり、赤くなったようでした。


img934cs-.jpg




2015年12月|Kobitoのお絵描きブログ .752.751.750.749.748.745.743.741.739