今日は、制作中のSF小説、『ハテナ』の、第10話を書き進めてみようと思います。
前回までのお話で、自我に目覚めたハテナが、初めて自分の意思で行動するようすが、今回の主要なテーマです。
挿絵は、色鉛筆の薄塗りで、全体の色調を確認した状態です。手早く塗って、綺麗な仕上がりにできたらいいなと思っています。
切りの良いところまで、お話を書き進めたので、かなり文章が長くなってしまったんですが、^^;ハテナができる精いっぱいの事をしてくれたので、絵と照らし合わせながら、辛抱して読んで頂けると嬉しいです。


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BASE-9の最後の砲台は、ハテナの放ったビーム砲によって粉々に撃ち砕かれました。それと同時に、BASE-9の船内では、配電盤から激しい火花が飛び散り、、コンピューターの操船システムが、完全にダウンするという事態に陥りました。照明が落ちて、やがて、非常灯のほの暗い明かりが灯ると、船長は乗員達に機器の状態を確認させましたが、BASE-9のコンピューターは、酸素の供給と、通信回線以外、全く機能しない状態になっていました。

ハテナは、BASE-9に構えていた砲筒をBIRDに格納すると、しばらく、目の中のモニターに映った文の顔を、じっと見つめていました。そして、慰めるような、穏やかな声で、
「文、こんな事に巻き込んでしまって、ごめんね。」
と言いました。
文が、唇を震わせながら、泣きそうな顔になったので、ハテナはまた、朗らかに微笑むと、両腕を広げてみせて、
「僕は、星の王子さまになったよ。」
と言いました。
「宇宙に来た時から、ずっとそうなんだ。星が、僕に語りかけて来るのを感じた。その星は、文だったんだよ。」
文は、ハテナの言葉にうなずつくと、涙目をぬぐって、
「ハテナは、女の子でしょう。星の、王女さまよ。」
と言いました。
「ほんとだ。僕、女の子だったよ。」
ハテナが、あらためて、セーラー服を着た自分の姿を見まわしたので、文は、怖いこともすっかり忘れて、クスクス笑ってしまいました。

ハテナも、文の笑顔を見て、安心したように笑いました。
すると、文の見ているモニター画面の隅に、小さな映像が映りました。それは、ハテナが見ているはずの、BASE-9のはんぺん形の船体でした。
「これは、BASE-9と言って、二年前から稼働している、宇宙ごみを回収するための宇宙船なんだ。トアルが建造して、各国の依頼を受けながら、ロケット打ち上げの際のはがれた部品や、故障した人工衛星の撤去などを行っている。」
ハテナは、BASE-9の画像を指さすように、文に説明を始めました。テッペン大佐は、ハテナが破壊行為を思いとどまったと知って安堵すると、彼女が完全に制御できると分かるまでは、ひとまず文との対話を続けさせることにしました。
ハテナは言いました。
「でもね、本当の目的は、デブリの回収なんかじゃないんだ。これは、地上を攻撃するための、核ミサイルを搭載する、発射基地なんだよ。」

テッペン大佐は、トアル軍の最高機密を、ハテナが知っていて、文に打ち明けはじめたことを、驚くと同時に、大そう苦々しく思いました。ハテナの思考回路は、やはり、軍事機密も守れないほど、混乱しているようでした。けれど、やがて、慌てた様子の兵士が、部屋に入って来て耳打ちすると、ハテナが何をしようとしているのか、テッペン大佐にもようやくはっきりと分かって、愕然となりました。
「映像が、インターネットに流れています!」

ハテナは、現在自分が見ている光景を、インターネットや、衛星テレビを通じて、世界中の国や地域に配信していたのです。
音声は、それぞれの言葉に変換されていましたし、映像も、BASE-9から撮影されたものを含めて、無人戦闘機との交戦場面まで、織り交ぜながら放映されていたので、人々は、ハテナがどんなに恐ろしい事態について話しているのかを、即座に理解する事ができました。
ハテナは続けました。
「二月には、補給物資にまぎれて、最初の核弾頭が搬入される予定なんだ。そうなったら、世界中の人々が、頭の上の爆弾を気にしながら暮らさなければならなくなる。でも、もう大丈夫なんだ。この船は、すっかり壊れてしまったから。今は、酸素の供給と、照明と、通信回線くらいしか機能していない。」

世界中に配信された映像には、テッペン大佐や、文の姿も映し出されていました。映像の重要性に気が付いた人々は、これが作り話ではなく、真実なのかどうかを確かめるために、映像に映った人物が誰なのかを、いっせいに探り始めました。
それらの中には、報道関係者や、各国の政府関係者も含まれていました。そして、その動きは、驚くほど早く、さらに多くの人々の間に伝わって行きました。

ハテナは、全てを語り終えると、あらためて文を見つめました。文も、心配そうに、ハテナを見つめ返しました。
そこで、ハテナは言いました。
「文、僕は何にも分からなくて、泣かせてしまったね。文が優しくしてくれたとき、僕は何にも、考えられなかったんだ。」
文は、頭を横に振りました。目にはまた、大粒の涙が溜まりました。ハテナは、切なそうに笑いました。
「でも、今なら分かるよ。文は、僕のこと、本当の友達だと思っていたんだ。文は、僕のことが大好きだったんだ。だから・・・、僕も・・・、僕も・・・。」

突然、ハテナは、口をつぐむと、うつむき加減になって、両手を広げたまま、宇宙空間に浮かんでいるだけになりました。

BASE-9の破壊命令が達成されたことで、トアル軍の送った、『自らの全機能の停止』命令が、実行されたのでした。
BIRDの両翼が、地球からの淡い光を浴びて、本物の青い鳥の翼のようにきらめきました・・・。

トアル軍の一室では、テッペン大佐が、ぼう然とたたずんでいました。アンドロイド計画と、BASE-9のミサイル基地計画が、同時に世界中の人々の知るところとなったのです。そして、二つの計画は、ハテナの手によって、完全に破たんさせられていました。

文は、ハテナの名前を、繰り返し呼びましたが、ハテナは人形のように浮かんで、BIRDと一緒にゆっくり暗闇の中を回転しているだけでした。文は、モニター画面に額を押しつけて、祈るように呻きました。そして、立ちつくしたテッペン大佐を振り返ると、震える声で、懇願するように言いました。
「ハテナを助けてあげて。ハテナは何にも悪くない・・・。」


つづく


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 今日は、3月下旬の草花の様子などを、デジカメで撮影してみたので、ご紹介したいと思います。
枚数が多めなんですが、最後までお付き合い頂けると嬉しいです。^^


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日陰に咲いた、黄色い水仙です。黄色い品種は、白花の日本水仙から3カ月ほど遅れて、春先に咲き始めます。
淡い色合いと、薄い花びら、それに、葉っぱのシックな雰囲気が、とても美しく調和しています。




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リーフレタスの苗です。4月初旬に植え付けて、5月半ばの収穫を予定しています。玉レタスに比べて、丈夫で育てやすいので、毎年取り組んでいます。^^




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これは、中玉トマトの、発芽した様子です。雨に当たらないように、軒下に置いていたので、茎が陽のあたる方に伸びようとして曲がっています。成長に陽の光がたくさん必要な植物なのだと分かります。



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これは、家の横にある野原の様子です。白く点々と咲いているのは、タンポポの花です。この辺は、白いタンポポが多くて、黄色いのは少ししか咲いていません。以前住んでいたところでは、白花タンポポを見た事がなかったので、分布にかなりばらつきがあるようです。



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白タンポポを近くで見ると、まっ白な花びらと、黄色いしべ?の色どりがとても綺麗です。咲き終わると、黄色種と同じ形の、綿毛の塔が、すっと野原に立ちます。



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これは、冬場、室内で育てていたシクラメンの花です。暖かくなって来ると、管理が難しくなるので、綺麗に花が咲いた姿も、そろそろ見納めかもしれません。野生種も、木陰など、涼しい場所を好んで生えるそうです。



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チューリップが、蕾を伸ばしはじめました。新鮮な、春の息吹を感じる色です。チューリップの、葉の上を滑る水滴を見るのが、私はとても好きです。^^


今回は、どの写真も、見たままの色合いを、撮影することができたような気がします。
また、季節の花など見つけたら、写真に収めてみようと思うので、良かったら、また覗いてみて下さいね。よろしくお願いします☆

Kobito

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 今日は、制作中のSF小説、『ハテナ』の、第9話を書き進めてみようと思います。
挿絵も、また新しいシーンを描き始めました。これまでのお話が、ハテナと文を幸せにするために書かれたもの、と感じてもらえるような、さわやかな仕上がりにしたいと思っています。
下のあらすじを参考に、これまでの事と、これからの事に、思いをはせて頂けると嬉しいです。^^

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自らの意思を持たず、指令を忠実に実行するハテナは、宇宙船BASE-9に対して攻撃を仕掛け、無人戦闘機十一機と、BASE-9に備わった、十二の砲台を破壊する事に成功しました。
地球からの通信で、テッペン大佐に制止されたハテナですが、メモリーの中の司令官の序列に混乱が生じていたために、一向に大佐の言う事を聞こうとしません。
大佐は、拉致した文を脅して、ハテナに、破壊行為をやめるように言えと命令しますが・・・。
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BASE-9の船内では、モニターに映し出されたハテナと、テッペン大佐達のやり取りを、乗員達が、かたずを飲んで見守っていました。エンジンを点火して、この場を逃れようとする事もできましたが、ハテナの正確な射撃が、すぐに船体の急所を打ち抜く事は分かっていたので、うかつに行動することができなかったのです。
その時、為す術なくたたずむ船長の元に、副船長が歩み寄って耳打ちしました。
「五番のビーム砲は、砲筒の一部を破壊されただけです。出力を上げれば、十分に標的を狙えます。」
モニターを見ると、ハテナは、地上との通信に集中しているらしく、動きを止めて、何事かつぶやいているようでした。
船長は、テッペン大佐から、ハテナを破壊せよという命令を受けていました。ですから、テッペン大佐がハテナの注意を引き付けているうちに、攻撃しなければならない、と思いました。
そこで、船長は命じました。
「奴がビーム砲の照準を外した時を狙え。一撃で仕留めるんだ。」

ハテナは、文から名前を呼ばれたとき、自分の中に、今まで気が付かなかった小さな場所がある事を知りました。それは、大切にしないと、簡単に壊れてしまいそうなほど、繊細で、柔らかな光を放っていました。ハテナは、文の声が、その光に、触れたような気がしました。だから、ビーム砲の照準を外して、こう言いました。
「文、僕ね------」
その時、BASE-9の砲台から、鮮やかな光の線が、ハテナに向かって放たれました。
ハテナが光に包まれながらのけ反ったので、文は小さな悲鳴を上げて、モニターの前で目をつぶりました。
恐る恐る、画面を確かめると、ハテナはのけ反った体勢から、くるりと宙返りして、BIRDのビーム砲を構えると、素早くBASE-9の砲台に発射しました。
砲台は音もなくばらばらに砕けて、宇宙空間に飛び散りました。
文は、胸をドキドキさせながら、あらためてハテナを見ました。
そして、びっくりしました。
ハテナが、笑っていたのです。
文の映像を見つめて、本当に嬉しそうに・・・。
ハテナの笑顔を、文は初めて見ました。


つづく

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 今日は、制作中のファンタジー、『私の物語』の、新しい挿絵を描き始めたので、その下絵をご紹介します。
(下絵と言っても、まだトレース紙の上で当たりを付けている状態なので、ちょっと見にくいかもしれません。^^;)


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今現在、お話に出ている登場人物を、おさらいする感じで描いてみました。真ん中の、セーターを着た少女が、主人公のさえで、さえの手を握っているのが、先日イラストを描いた、子熊のリリィです。その他、この絵の中で、名前が分かっているのは、操り人形のジョージ、ちょうちょのフール、それから、ロバのローマンです。
お話を書くうちに、それぞれの顔や姿が、はっきり想像できるようになってきたので、最初の挿絵の時よりも、各キャラクターの個性が描けるようになってきたのではないかと思います。

お話は、まだしっかりした筋が完成していないので、今回はお休みしておこうと思います。
リリィが、上手にみんなをまとめて、さえを助けてくれると良いなと思っています。^^


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 今日は、先日から描きはじめた応援イラスト、『北国の少女』が完成したのでご紹介します。
メッセージボードに何と書くか、かなり悩んだんですが、こんな感じになりました~。^^


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『冬が来たら、春だって遠くないよ。』という意味です。昨日から、西日本にも少し寒さが戻ったので、塗り進める時に、北国の様子を想像しやすかったです。
コートの色は、むらなく塗るか、塗り残すかで迷ったんですが、全体を白っぽくする方が、綺麗な気がしたので、一部分だけ塗る事にしました。
『タンタンの冒険』、という、外国の漫画の画風が好きなので、この絵にも、その影響が表れている気がします。^^


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 今日は、北国の吹雪を思いながら、一枚の絵を描きはじめたので、その下絵をご紹介します。


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分厚いコートを着込んだ少女が、メッセージボードを掲げて、こちらを見つめています。
このメッセージボードに、何と書けばいいのか、私はまだ、上手い言葉が思いつきません。
元気が出る、優しい言葉・・・、何が良いでしょうね?

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 今日は、庭の梅の木が、今どんな様子か、写真を撮ってみたので、ご紹介したいと思います。
日差しが明るいので、撮影中、風景がとても軽やかに見えました♪


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空の色は、もうすっかり春色になって来ました。
梅の花の色も、淡い空の色に、ぴったり合うように、しつらえられたような美しさです。桜の花も美しいですが、咲き誇る梅の花には、早春の寒さに耐え得る力強さがあるような気がします。



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空の澄んだ青さと、瓦の薄い色、柔らかな日差しを浴びた梅の花が、いかにも春らしい雰囲気です。花は、これで何分咲きでしょう?枝先には、まだたくさんのつぼみが、順番を待ちながら少しずつ膨らんでいます。

季節があっという間に移ろうので、花などは特に、のんびりしていると、撮影時期を逃してしまう事が多いです。今年は、梅の開花を忘れずに撮影できて良かったです。^^

また、春らしい景色を見つけたら、デジカメを持ち出してみようと思います。
皆さんも、それぞれの地域で、春を探してみて下さいね☆

Kobito


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 今日は、制作中のファンタジー、『魔法使いサキの物語3』の、第4話を書き進めてみようと思います。
挿絵も、色を塗り進めてみましたが、淡い色合いを残しておきたいので、これで完成にしようと思います。^^


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お話は、泥棒を捕まえてくれた二人の男と、サキの会話の続きから始まります。
区切りの良いところまで書いたので、かなり長い文章になりましたが、挿絵と見比べながら、三人の気持ちの変化に、思いをはせて頂けると嬉しいです☆


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「カン・ソク様は、立派なお方です。知りもしないで、嘘だと決めつけないで。」
サキが、大男をにらんで言いました。
すると、大男は、肩をすくめて、それでもすこし笑いながら、
「カン・ソクはたしかに立派なお方さ。ウルビソス山の噴火を鎮めた話や、ブリーズ海の暴れ竜を一人で退治した話は、俺も子供の頃に、師匠から何度も聞かされて知っている。だから、そんなお方の弟子が、目の前にいるってことが、にわかには信じられんのさ。」
サキはびっくりしました。カン・ソクからは、そんな話を、一度も聞いたことがなかったからです。
「それに、カン・ソクは弟子を取らないって言うしね。」
笛の青年が、それとなく付け加えました。
それで、サキもちょっと、自信が無くなって来ました。自分の知っている、あの朗らかで、のん気なカン・ソクが、暴れ竜を退治する姿など、想像もできなかったからです。あの人は、本当にカン・ソクだったのでしょうか・・・。
サキが考え込んでいるのを見て、大男が言いました。
「俺はダンケルだ。ギリーニャのラモン様の一番弟子さ。ラモン様は、ちっとも名高くはないが、曲がったことの嫌いな立派なお方さ。」
そこで、笛の青年も名乗りました。
「僕はマイネ。エレスのスカール様の一番弟子だよ。一番と言っても、弟弟子は、まだ六歳だったけどね。」
サキは、二人が気遣ってくれているのだと分かって、
「私、サキよ。ビレジ村から来たの。」
と言いました。
そして、あらためて、
「やっぱり、あの方は、そんな嘘をつく方ではないわ。火山を鎮めた話や、竜を退治した話も、あなた方から初めて聞いたのよ。あの方は、自分を誇るような事は、何一つ言おうとはしなかったんだから。」
ダンケルは、サキがしつこくこだわるので、もう笑うのはやめて、
「まあ、証拠でもありゃあ、別だがね。」
と仕方なさそうに言いました。
サキは、カン・ソクのものだと分かる品物が、鞄の中に無かったか、考えてみました。でも、そんなものは、一つもありませんでした。
そこで、ポケットの中に手を入れてみて、やっと、小箱のことを、思い出しました。
「あるわ。先生から頂いたものよ。」
サキは、小箱を取り出して、二人の前で、ふたを開きました。
中には、小さくなった帽子のトミーが、両目を閉じた仏頂面で、じっとしていました。
「へぇ!たまげたなぁ。」
ダンケルとマイネは、頭を寄せ合ってトミーをのぞき込みました。サキは、不思議に思って、
「何がたまげたの?」と聞きました。正式な魔法使いなら、帽子の精を、珍しがるはずがないからです。
マイネが、あきれて言いました。
「君の師匠は、たしかに由緒のある方のようだけど、魔法使いの世情については、何にも教えてくれなかったみたいだね。」
そして、こう話しました。
「帽子の精を、魔法使いが後継ぎに贈る習わしは、もう百年も前に、すたれてしまっているんだよ。理由の一つは、帽子の精を手なずけるのが難しいっていう事、もう一つは、新しい魂を帽子に宿らせるのが困難なのに、帽子の精自体は、浄化されたり、焼失したりで、簡単にこの世から失われてしまう、という事なんだ。」
サキは、帽子のジャックを燃やしてしまった時のことを思い出して、少しつらい気持ちになりました。
でも、トミーが、じっとしたままなのを見ると、どうしたんだろうと思いながら、声をかけました。
「トミー、私の師匠が、カン・ソク様だって、この人達に言ってほしいの。」
トミーは、黙ったまま、やっぱり両目をつぶって、じっとしていました。
「眠っているのかい?」
ダンケルが聞きました。
「いいえ、でも、今は話したくないみたい。」
サキは、小箱のふたをそっと閉じると、またポケットにしまいました。


つづく


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2013年03月|Kobitoのお絵描きブログ .233.230.227.225.223.221.220.218